<設立趣旨>

 1992年6月にブラジルのリオデジャネイロで「環境と開発に関する国際会議(通称:地球サミット)」が開催されました。この会議では「環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言」や「21世紀に向けた行動計画(アジェンダ21)」などが採択されました。その中で「持続可能な発展」の必要性が指摘され、各国が行うべき行動計画が提示されました。
 このように、とかく極端に走りやすかった環境保護運動への反省から、「持続可能な開発」、「持続可能な利用」の重要性が国際的にも強調されるようになりました。先進国、途上国を問わず、多くの国でこうした動きに沿った新しいNGO(非政府機関)が組織され、自然資源の保護に向けて世界的な活動が開始されました。
 GGTは、世界の新しい流れに沿って、自然界の生物資源を保護しながら、人類の生存のために再生産可能な範囲内で合理的に利用していくことを主軸にした、自然資源の保護管理に資する新しいタイプの団体です。

<基本姿勢>

(1)自然資源の持続的な利用を推進します

 自然資源の持続可能な利用を積極的に進め、非持続可能な利用を排除することが、地球環境問題の処方箋です。この考え方は、地球サミット、環境と開発に関する世界委員会(WCED)など国際的な会議で採択され、国際自然保護連合(IUCN)総会などでも確認されました。

(2)サイエンスにもとづいて行動します

 自然資源の保護と合理的な利用は科学的な根拠にもとづいて実施しなければなりません。感情論の押しつけや政治的なかけひきの道具に「自然保護」を利用することは、環境保護にとって有害です。

(3)人間を大切にします

 自然環境の最大の保護者は自然資源に依存している人々でなければなりません。一方、都会に住んでいる人々にとっては自然は身近なものではなく、とかく感情的になりがちです。都会に住む人々と生活を自然資源に依存している人々が一緒になって自然資源の保護とその利用について考えていくことが必要だと思います。

<目的>

 協会は、環境の保全及び自然資源の保存とその持続的利用を促進することにより、将来にわたり自然資源の安全な維持管理を促進し、もって人類の福祉に貢献することを目的としています。

<事業内容>

 1.環境の保全および自然資源の保存とその安定的な利用のための啓発活動
 2.環境及び自然資源状況の実態調査及び資料の収集
 3.諸外国の環境・自然資源保護団体との連携と国際会議及びシンポジウム等の開催
 4.会員相互の連絡を図るための機関誌その他資料の発行
 5.その他協会の目的を達成するために必要な事項
持続可能な利用 (Sustainable Use)  地球サミットのメインテーマで、生物、生態系、水などの貴重な資源を大切に利用することです。生物多様性条約によれば次のように定義されています。

生物多様性条約の定義

 生物多様性の長期的な減少を招かない方法・速度で生物多様性の構成要素を、現在及び将来の世代の必要及び願望を満たすことができるように利用すること。




沿革

1993年4月20日

 任意団体「グローバル・ガーディアン・トラスト」として設立


1994年9月20日

公益法人「社団法人 自然資源保全協会」と改称し、法人化(農林水産省大臣官房総務課環境対策室(当時)の認可を受ける)

2013年4月1日

 内閣総理大臣より「一般社団法人 自然資源保全協会」へ移行認可を受け、移行登記